私は1987年、中國第二軍医大学南京軍医学院を卒業し、中国の青島で内科医師を勤めていました。。98年、先に来日した家族を追って、日本にやってきました。医師の仕事は辞めました。
日本語は、全くわかりませんでした。友人の鍼灸院を手伝い、スーパでアルパイトをしました。日本語は話せず、友達もいないから、寂しかった。
01年本校に入学しました。はじめは、授業の内容がわかりませんでした。家に帰ったら、自習するしかなかった。原田先生、稲垣先生、大湊先生は、とてもやさしく忍耐強く教えてくださいました。3年間勉強し先生方のおかけてよい成績で卒業し、鍼師、灸師の資格を取得
06年札幌市中央区南22条西9丁目1-1で、中國鍼灸院を開院しました。この6月でちょうど6年になりました。日本と中国の医療現場を経験して、痛感することがあります。
中国の総合病院には、ほとんどの場合は、鍼灸師がいます。医者と鍼灸師とが、一緒に治療することは普通です。そして、鍼灸師は医者でもあるので、幅広い選択肢の中から治療法の選択が可能です。すなわち、西洋医学と東洋医学の統合治療が、一定のレベルで成立しています。
日本では、鍼灸師は医者ではありません、ですから、治療には限界があります、医者の同意書がないの場合は、医療保険を使用することもできません。しかし私の臨床経験から言えることは「西洋医学だけ」「東洋医学だけ」では、ともに不十分だと思います。
たとえば、うつ病などの自律神経失調症では、西洋医学には十分な治療法があることは言えません、東洋医学の方が確実に効果はあります。
また、日本では、顔面神経麻痺の患者さんは、まず病院に行き、なかなか良い効果が出ないとなってはじめて鍼灸院に来ます。しかし、治療の時機っを失っていれば、鍼灸治療によって顔面神経麻痺を治すのは難しくなります。もし、初めから統合医療を行えば、ずっと早く、そして確実に治すことはできるのです。
世界保健機関(WHO)は、鍼灸治療の適応症として、63種の疾患を認めています。2010年には、中國鍼灸は世界無形文化遺産リストに入りました。今後、鍼灸治療は世界各国でさらに普及していくでしょう。
東洋医学が西洋医学とともに、それぞれの利点」を発揮しながら、患者さんの苦しみを軽減できるよう、私なりに工夫しながら努めていきたいと考えています。
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